黒にんにくとにんにく卵黄
■黒にんにくとは
普通の白にんにくを一定期間、熟成・発酵させたものが、黒にんにくです。通常数週間から1ヶ月程度熟成させることにより、色が真っ黒に変化するのです。変わるのは色だけではなく、大きくわけて以下の二つの点で、黒にんにくの効果が見られます。
- ・にんにく特有のにおいが、大きく減る
- これは熟成により、においの元となるイオウ化合物が減少するため、あのにんにく特有のにおいがほとんどなくなるのです。ちなみに、発酵させることから、味も生にんにくに比べ甘酸っぱくなるのが特徴です。
- ・抗酸化力が、大きく高まる
- 抗酸化作用は生にんにくにもありますが、熟成し黒にんにくとなることにより、「S-アリルシステイン」という成分が生成されるのです。この「S-アリルシステイン」は、水溶性のアミノ酸の一種で、強力な抗酸化作用があります。
熟成され黒にんにくとなることで、「S-アリルシステイン」による抗酸化力が大きく高まり、動脈硬化の予防や改善、悪玉コレステロールの減少などの作用も期待できます。他に、赤ワインなどに含まれ同じく抗酸化作用があることで知られる成分の「ポリフェノール」も、黒にんにくとなることで、その含有割合が大きく増加するのです。
■良質な黒にんにく
元気な身体づくりに効果のある、いわゆる「ブラックパワー食材」が人気です。ブラックパワー食材の中でも、赤丸急上昇の人気食材が、黒にんにくなのです。しかし、黒にんにくとはいうものの、それぞれにちがいがあることを皆さん、ご存知でしょうか。健康維持に気を使い、常に元気でいたい現代人にとって、黒にんにくは絶好のパワー食材となりますが、ちょっとした違いが、その栄養価や味に大きな形となって現れるのです。
まず素材の良さに関して言うと、日本を代表するにんにくの産地・青森県のにんにくです。青森県の冬は長く雪に閉ざされ、毎年厳しい寒さを記録していて、その間にんにくは雪の中でただひたすらに春の訪れを待っているのです。冬を越す間、にんにくは自らの中に栄養分を蓄え、それによって甘みを増加させています。青森県産のにんにくがダントツのシェアを誇るのは、そういった理由のためです。かつて天間林を潤す坪川が氾濫した時、その清流が流れ出し八甲田の山土に深く浸み込んだことから、このエリアは保水性に富んだ肥沃な土壌となりました。自然共生の発酵黒にんにくは、なによりも素材の良さが大事です。どんなに手間をかけて発酵させても、素材そのものの味が良くなければ、熟成した時のうまみは作り出すことはできないからです。寒さ、長い年月による土壌変化など、さまざまな自然環境の条件が重なり合い、にんにくにとっては最高の環境が整った土地と言えるでしょう。最高の環境で生まれ育まれたにんにくが、特有の甘さとうまみをもつ黒にんにくを誕生させるのです。
■にんにく卵黄とは
にんにく卵黄は、文字どおり「卵黄」と「にんにく」の合体したもので、錠剤やカプセル剤などサプリメント製品として販売されているものが多いです。卵黄をにんにくと練り合わせて煮詰められたり、卵黄油ににんにくエキスを加えるなどの製法で作られたにんにく卵黄。にんにく卵黄の長所は、「卵黄」の栄養素とこれまでご説明した「にんにく」のそれぞれのメリットを、一度に摂取できる手軽さにあるのは言うまでもありません。
必須アミノ酸をバランスよく含んだ良質のたんぱく質を持つ卵、なかでも卵黄の部分には、カルシウム、鉄、ビタミンA・Dなどのミネラルが豊富に含まれているのです。
さらに卵黄に含まれる「レシチン」は、人間の細胞の細胞膜の主成分であり、特に脳や肝臓の細胞膜に大量に含まれている成分です。そのため「レシチン」の摂取は、細胞を若々しく保つのに貢献するとのことです。なお、卵によるコレステロールの摂取については、卵黄のコレステロールが卵白に比べ多いものの、卵黄中の「レシチン」にコレステロールを低下させる働きがあることがわかっています。一日1、2個程度の卵の摂取は問題ないと言われています。また卵黄とにんにくの合体により、卵黄に含まれる「中性脂肪」がにんにくの「アリシン」と結合し、ビタミンEと同等の効能を有する「脂質アリシン」に変化します。この「脂質アリシン」が、同じく卵黄に含まれる「レシチン」の働きをいっそう活性化させ、悪玉コレステロールの分解を促す作用も期待できるのです。
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最終更新日:2018/10/23
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